2006-12-14 泣く侍 1 (SPコミックス) 感想 漫画 ★★★★☆ 泣く侍 1 (1)posted with amazlet on 06.12.15中山 昌亮 リイド社 売り上げランキング: 104863Amazon.co.jp で詳細を見る 藩から謀反の疑いを掛けられた侍"物辺総次郎"とその姪"沙絵"、そして物辺の親友で彼を斬ろうと追う侍"伊藤清之進"の話。 これは面白い。 設定やお話はありがちな面もあるけどそれを物とも言わせないエネルギーに溢れている。 圧倒されてしまうほどの筆での描写。 伊藤の狂気、物辺の悲哀、そして怒り。 伊藤が女性を斬る際や4話目の夕食とその後、などの前後の落差にも圧倒される。 読み易さと濃さが同居して、これは屈指の時代劇漫画だ。 作者の中山昌亮氏は竹書房で我孫子武丸氏原作の「迷彩都市」を描かれたが、そちらもなかなかどうして、この作品とは違うベクトルで楽しめるし、脂が乗っている作家の一人だと思う。